“Refugee”と”Asylee” イラク人と友達になって分かったこと

こんにちは!

アメリカ生活218日目、さおりです。

私の通うイングリッシュスクールには、
イラクやシリアなどのアラブ人が、
実はとても多く在籍しています。

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私は、通い始めた当初はそれがとても不思議で、
テロリスト渡航防止法なんてものもあるし、
シリアやイラクなどに渡航歴のある人は
ESTAが取得できないということもあるので…。

「なぜこんなにアラブ人が
たくさんアメリカにいるんだろう」
と疑問を持っていました。

それが最近、
イラク出身の同じ30代の女性と、
毎日のようにクラスで話をするようになり、
知ったことや考えたことがあるので、
こちらに書いてみたいと思います。

“Refugee”と”Asylee”

イラク出身の彼女は
先月の頭からこのスクールにやってきました。

36歳ですが、18歳で結婚し、
大きな子どもが2人いて、
アメリカにもう3年ほど住んでいるそうです。

スピーキングのクラスは、
毎日ほぼ、彼女と私の2人だけ。

先生は毎日変わりますが、
彼女とは毎日顔を合わせるため、
だいぶお互いのことがよくわかってきました。

―ある日、私が5分ほど遅れて、
クラスに着いた日、彼女は先生と、
Refugee(難民)について話をしていました。

そこで、私は最近、
アメリカの難民受け入れ制度について、
調べたばかりだったので…
(と言ってもよくわからなかったのですが)
気になっていたことを質問してみることに。

さおり
RefugeeとAsyleeは、何が違うの?

 

この2つの単語は、
彼女が授業中にたびたび使う言葉。

辞書で引くと、
Refugeeは「難民」
Asyleeは「亡命を許可された外国人」

そう言われても、
日本人からしてみると、
何が違うのかよくわからない。

先生
彼女は、Asyleeなのよ。

先生は、イラク人の彼女と目を合わせながら、
そう言いました。

そして、2人でその違いを説明しながら、
ホワイトボードに、
具体的な違いを書いてくれました。

つまり、難民認定されると、
国連がすべてお金を出してくれて、
引っ越し代や食事を買う代金など、
6ヶ月~1年位は支援してもらえるよう。

ただ、難民は避難する場所を選べず、
国連から指示されたところになるらしく…。

彼女は子どものためにも、
これからの生活のためにも、
アメリカに来ることが最良と考え、
Asylee としてアメリカへ移住することを、
計画したのです。

難民認定ではなく亡命者として

旦那さんがイラクのアメリカ系企業で働いていたことや、
おじさんがアメリカに住んでいることもあり、
アメリカに観光すると旦那さんの会社に話し、
まず、なんとか家族全員分のアメリカへの観光ビザを取ったそうです。

夫婦で、もうイラクには戻らないと決断しながらも、
旅行に行ってくると嘘をつき、
大切にしていた家もそのままに、
アメリカへ入国してきたと彼女は話しました。

そこから、もちろん観光はせず、
大金を払って弁護士を雇い、
Asylee 認定を受けるための手続きを開始。

その間、イラクの家族から送金をしてもらい、
こちらに住むおじさんに支えられながら、
なんとかレッドカードを取得。

レッドカードはそのカードの色から
そう呼ばれていているようですが、
正式名称はEmployment Authorization Document

永住権申請者に発行される就労許可証です。

これがあれば、アメリカで働くことが可能。

アメリカに入国してから、
レッドカードを取得するまでは、
実に1年間の時間がかかったそう。

そして、それが今年の10月、
やっとグリーンカードになるんだ!と、
彼女は言いました。

ただ…要する時間は人によってまちまちなようで、
レッドカードがすぐ取得できる人もいれば、
グリーンカードがもらえるまでの時間も、
人によって全く異なるようです。

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彼女が泣いたのは

その話を聞いただけでも、
彼女の壮絶な人生を想像できますが、
彼女はその話をしながらいつもの教室の中で、
ボロボロと涙を流したのです。

いつもあまり感情的な様子を見せない、
クールな女性なので、
私はとてもビックリして、
もう何も言えなくなってしまいました。

授業終了まで、残り20分位の頃、
息子から彼女に電話が来て、
学校が早く終わったから迎えに行かなくてはならないと、
彼女は先に帰ったのですが…。

 

先生
さおり、彼女が話していたこと、理解できた?
なぜ泣いたのかわかった?

 

先生からそう言われ、
たぶん理解できたと思うとこたえた私に。

彼女はイラクで住んでいた大事な家も残して、
全てを捨ててここに来たのよ…
と、もう一度彼女の状況を私に説明しました。

 

先生
Asylee申請をしたら、もう2度とイラクには入国できないの。
イラクに住む彼女の家族とも、もうほかの国でしか会うことが出来ないのよ。

 

さおり
そうなんだ…。

 

いつもクールで、オシャレで、少しわがままで…
でも、しっかりと芯を持った彼女。

イスラム教徒だけど、ヒジャブではなく、
毎日違うオシャレな帽子をかぶっていて…。

クリスマスをやらないイスラム教徒もいるけど、
私はクリスマスが大好きといった彼女に、
日本人はクリスマスも元旦もお祝いするよと言ったら、
じゃあ、私と日本は似てるねと言われたこと。

 

世界にはいろんな人がいて。

彼女のようにアメリカに直接逃げてきた人だけでなく、
隣国のトルコに逃げてからアメリカに難民として来た人…
人の数だけストーリーがあると思います。

戦争だってまだあるし、
それで苦労している人もたくさんいて、
でも、みんな同じ人間だということ。

イラクだから、日本だから、アメリカだから…。
そうじゃなくて、あなたと私。

世界中の人がそうやって思いあえる時が来ればなあ。
…とか、ありきたりのことを考えたりなんかしちゃって!

それでも、これから先、
ずっと長い間生きていく中での、
何か大事な経験を得たような気がした、春の日でした。

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まとめ

  • “Refugee” は難民認定され、国連から保護を受けている人のこと。
  • “Asylee” は、自分で決めて自分のお金で、自国を逃げ出してきた人のこと。
  • 世界には、いろいろな人がいる。